world music label “panai” -BATSUMI「Batsumi」
by satoshi
ワールド・ミュージックの新しい楽しみ方を提案している、 panai レーベルのご紹介です。自分の活動の音楽部門として世界各国の音楽をこれまで13枚リリースしています。
panaiレーベル13作目は、反アパルトヘイト黒人活動家のスティーヴ・ビコの影響を受け、1972年に南アフリカで結成されたBatsumiの知る人ぞ知る1stアルバムをリイシューしました。
70年代の南アフリカはアパルトヘイトが最も厳しかった頃で、その当時多く存在したであろう黒人のジャズグループの中でもアルバムとして作品を残せたグループは非常に少なかったといいます。アフロ・スプリチュアル・ジャズの幻の名盤として評されるのもこの辺りが理由になっていると思います。
今作はズールー族、コーサ族、シャンガーン族、ソト族といった南アフリカの原住民に伝わる土着音楽をベースに、ピアノ、フルート、サックス、パーカッション、そしてソウルフルなヴォーカルとチャントが恍惚と響き渡る、70年代らしいグルーヴィーなアフロ・ジャズを展開する一枚です。
呪術的なグルーヴが異様な緊迫感を漂わせ躍動し、塊となって押し寄せるようなアフリカン・スピリッツ溢れるサウンドに圧倒される、究極にディープな一枚です。CD化にあたり、去年リイシューされたアナログ盤には未収録の、彼らのセカンドアルバムから2曲を追加収録し、ライナーを対訳して収録しています。
2012年6月20日発売 pana013