world music label “panai” -Mari Kalkun 「Vihimakõnõ」

by satoshi


初心者でも楽しめるワールド・ミュージックをリリースしている、 panai レーベルのご紹介です。自分の活動の音楽部門として世界各国の音楽をこれまで13枚リリースしています。

panaiレーベル7作目となるのはマリ・カルクン。彼女は北欧・バルト海沿岸の小国エストニアの現在20代、若手の女性シンガーソングライターです。

彼女の母親はエストニアのバルト海に浮かぶキフヌ島という島に生まれ、父親もラトビアとの国境近くのヴォル県の生まれです。どちらも古くからの言葉や習慣が強く残っている場所で、ことことは彼女の音楽性にも強く影響を与えています。彼女が自分の起源について自覚的であることは、地方に伝わる弦楽器、カンネルを多くの楽曲に使用していることからも伝わってきます。

その一方で、同郷のすばらしいシンガー・ソングライター、パスタカス(彼はもっとエクスペリメンタル色が強い)との共演、共作やワールドツアーを経験しており、ここからポップミュージックとしての普遍性についても鋭い感覚を身につけています。

彼女の作品作りは独特で、昔から伝わっているような1920-60年代のエストニアの詩に自作の音楽をつけるというものです。多くは方言そのままに、彼女は力強く、素朴で澄んだ歌声で歌い、ピアノ、アコーディオン、ギター、そしてカンネルの美しい響きを北欧の大地に響かせています。インタビューも含む解説は荻窪「雨と休日」の寺田俊彦さんに書いて頂きました。



2011年5月18日発売 pana007