自分が絵と並行しておこなっているワールド・ミュージックの国内リリースを主な活動とする panai レーベルのご紹介をします。

今回はレーベルのリリース1作目。リチャード・クランデルの「エッセンシャル・トレマー」です。リチャード・クランデルは現在69歳、John Zornによるレーベル、Tzadikからも2作のリリースがあるアメリカ、オレゴン州のムビラ(親指ピアノ)奏者です。

もともとギタープレイヤーだったのですが、”Essential Tremor”という手が震える病気を患い、これがギターの演奏にも影響が及ぼすようになり楽器をより影響の少ないムビラへと移行しました。

今作は彼が自分で改良してマイクをとりつけたムビラのシンプルな響きで統一されています。研ぎすまされた感覚を感じますが、演奏はリラックスしていて、クランデル翁の境地を感じます。



2010年6月16日発売