world music label “panai” -Sami Abadi 「amber & topaz」

by satoshi


世界に散らばる素晴らしい音楽をリリースしている、 panai レーベルのご紹介。自分の活動の音楽部門として世界各国の音楽をこれまで13枚リリースしています。

panaiレーベル6作目、サミ・アバディはアレハンドロ・フラノフと同じく、アルゼンチンのアーティストです。1965年ブエノスアイレス生まれで、もとはエレキ・ヴァイオリンプレイからキャリアをスタートさせ、現在では電気ヴァイオリンによるドローンを下敷きに、カリンバ、フルート、メロディカ、シロフォン、ラッパ…多種多様な楽器によるフレーズを彼独自のブレンドで練り上げた作品を作っています。

彼はニューヨークをはじめ世界公演で喝采を浴びた前衛パフォーマンス集団デ・ラ・グアルダ(De La Guarda)の音楽監督のガビー・ケルペル(Gaby Kerpel)とも共同制作を行ったり、タンゴと現代音楽を実験的に融合させたバンドであるウルトラタンゴのメンバーとしても活動しています。

今回のアルバムは、前作の「Escuela de Vuelo para Anfibios」の延長線上にある作品で、生活音やおもちゃの音(音の出るものなら何でも)を積極的に取り入れる前衛的な一面と、オーガニックで親しみ易く、遊び心に満ちた面も併せ持つ絶妙なバランスを作り出しています。

聴いていくうちに彼ならではの、マジカルで深く潜っていくような距離感覚、ノマディックで幻想的な世界観で異世界へ迷い込んだような、空間性を感じると思います。加えて、今回のジャケットは彼自身によるドローイング200枚も中から選んだものです。



*こちらの楽曲は収録されていません

2010年12月8日発売 pana006